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USPとは、顧客から見た自社独自の「売り・強み」という意味で知られる、マーケティングにおいての差別化戦略の土台を支える考え方の一つです。
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Uninque……独特な、唯一の
Selling………販売手段
Proposition…提案、計画
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あなたの会社や商品が、競合相手より一歩上に行くためには、USPとは何かを正しく理解して、それに連動した適切なマーケティング戦略を実行することが大切になります。
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コンセプトとUSPの大きな違いは「どちらの目線に立っているか」です。
コンセプトは、自社として何を打ち出したいかを見つけるものであり、USPは、顧客にとっての自社の独自性を見つけるものであります。
例えば、あなたがバーのオーナーだとすると、以下のことがコンセプトと言えます。
『おいしいお酒と、ひとときのやすらぎを与える空間を提供するお店』
これだけを見たときに、お客さんは自分のお店に強く惹かれるでしょうか?
そこで、顧客から見た「自社独自の売り」とは何か?を明確にするUSPの出番です。
『世界中のお酒をワンコインでテイスティングできる、あなただけの個室BAR』
というのを見かけたら、気になってきませんか?
これがまさに差別化におけるUSPの効力であり、独自性が強ければ強いほど良い結果が生まれます。
USPを考えることで、企業はどのように変化するのでしょうか?
USPを意識し、独自性の高い訴求ポイントを伝えることができるようになると、商品の魅力が伝わり、商品を買う理由ができます。そのため、セールスをしなくてもモノが売れるようになります。ユーザーの心理に沿った、秀逸なUSPはセールスを不要にする力を持っています。
独自性を強化することはブランド性の確立にも繋がり、「○○といえば、あの会社!」と覚えてもらうことができます。結果的に、顧客が自社を連想する機会が増えるため、リピートにも繋がります。
独自性の高いUSPは人々の心を動かすことができます。
それにより、「買って得したもの」や「良いものを周りの人に知ってほしい」という人間の心理に働きかけることができ、自然発生的に情報が拡散されるようになります。
したがって、SNSで情報収拾を日常的に行う現代では、口コミ効果の重要性は高まってきているといえるでしょう。
パーソナルトレーニングジム業界においては、
・短期間で大きく痩せることができる
・優秀なトレーナーやアドバイザーがいる
・完全オーダーメイドのプログラムがある
・無理な食事制限は一切ない
・全額返金保証がある
という訴求が当たり前になり、コモディティ化(※)が起きていました。
悪くいうと、この特徴やメリットだけの販売提案は簡単に真似することができるのです。
※コモディティ化:市場に流通している商品・サービスが個性を失い、消費者にとってはどこの企業の商品・サービスを購入しても大差のない状態のこと。
そうなると結果的に、顧客は価格で選ぶしかなくなるわけです。
しかし、ライザップの価格は普通のパーソナル・トレーニングジムに比べると高めの料金設定になっているのですが、集客に成功しています。
これは「結果にコミットする」という独自の販売提案があったからです。
この部分はどれだけサイトを見ようが真似することはできません。
このように、顧客のニーズに沿った独自性の高いUSPがあれば、そこでしか受けられない商品・サービスがあると感じて、人は自然と集まってきます。
参考:https://nakaeshogo.com/usp/
“吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機”
Unique(独自性)…..「吸引力が変わらない」
吸引力の強さばかりを訴求していた業界に対して、吸引力が「変わらない」と独自の販売提案をとったダイソン。高価格で圧倒的に支持される理由には、こうした明確なUSPの表現が顧客に伝わったからでしょう。
“ポケットに1,000曲のミュージックライブラリを”
Unique(独自性)…..「ポケットに1,000曲」
「小型」などの単語を使わず、「ポケット」という言葉から連想される大きさで独自性を強調しています。
このように表現に工夫を施すことも大切です。
消費者のニーズや要望は多種多様です。
万人受けするUSPを考えるのはそう簡単なことではありません。しかし、ニッチな市場や特定のセグメント(※)の顧客にアピールする場合はメッセージが伝わりやすく、効果が期待できます。
※セグメント:マーケットの中で、同じ価値観や、購買傾向、製品に対する認識など、購買に至る行動が似通っている集団に分けること。
その商品・サービスを手に入れることで得られるメリットを明確にします。
ライザップの場合は、痩せさえすればいいだけのパーソナルジムだけでは不満、ダイソンの場合は、いくら吸引力が強くても長続きしないから嫌という不満が消費にあることに目をつけて、USPを作成しています。
ライバルとの違いを明確にします。
他社の製品ではなくあなたの製品を買う理由を考え、なければ新たに作ります。また、自社の製品を買って満足した顧客が、どんな言葉を使って友人に勧めたいかを考えるのもいいでしょう。
USPは言うなれば、あなたのビジネスのアイデンティティーとも言えるものです。
上記で紹介した例でも、どれも強い個性やメッセージ性があることを感じられるでしょう。
USPを決めることに足踏みする必要はありません。ビジネスを進めながら、じっくりと磨きをかけていけばよいのです。他社に真似することができない、自社独自の提供価値は何なのか?その答えが見えれば、成功に一歩近づいたと言えるのではないでしょうか。
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